サイン、コサイン、タンジェントって何? 小学生でもわかる三角比入門

はじめに

サイン(sin)、コサイン(cos)、タンジェント(tan)。響きだけは聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

「三角比」という分野はこの3つの記号について理解を深める分野です。

三角比とは ― 具体例を考える

まず、はじめに下のような直角三角形を考えてみましょう。

上の図形中のθ\thetaは「シータ」と読みます。角度を表す記号と覚えておけばとりあえず大丈夫です。
サイン、コサイン、タンジェントはそれぞれアルファベット3文字でsin, cos, tanのように書かれます。

さて、sin, cos, tanは実はそのままでは使えません。sin, cos, tanはいわば苗字みたいなもので、名前をつけてあげなければいけないのです。「佐藤さん」だけでは全国180万人程いる、どの「佐藤さん」なのかわかりませんよね。

上のような直角三角形の場合なら、直角ではない角を一つ選んであげる必要があります。いま、長さ4の辺と長さ5の辺の間の角はθ\theta度」なので、コレを使ってみましょう。

θ\thetaを選んであげたので、sinθ\sin\thetaとなって苗字・名前が揃いました。コレで初めて使えるわけです。
同じようにcosθ\cos\theta, tanθ\tan\thetaも作れます。次はそれぞれどのような意味なのか考えましょう。

先に3つの値を示してしまいましょう。

  • sinθ=35\sin\theta=\dfrac{3}{5}
  • cosθ=45\cos\theta=\dfrac{4}{5}
  • tanθ=43\tan\theta=\dfrac{4}{3}

という感じになります。
分母は、分子はとなるように書いてみました。

分母は、分子は

このように、sin、cos、tanは「ある角を基準とした、辺の比」を表します。

三角比とは ― より一般化して考える

では、今度は辺が具体的な数ではなくa、b、cのように文字で表されているとしましょう。
このとき、

  • sinθ=ca\mathrm{sin}\theta=\dfrac{c}{a}
  • cosθ=ba\mathrm{cos}\theta=\dfrac{b}{a}
  • tanθ=bc\mathrm{tan}\theta=\dfrac{b}{c}

のようになります。
先程のように分母は、分子はで書いてみましょう。

分母は、分子は

…どうでしょうか。先程の図と三角形の形や辺の長さは違いますが、になっている部分は同じですよね。このように、sin、cos、tanはθ\thetaに対する辺の位置関係が重要になってきます

三角比に関する3つの大事な式

以下に、三角比に関する3つの大事な式を示します。

  1. sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta+\cos^2\theta=1
  2. tanθ=sinθcosθ\tan\theta=\dfrac{\sin\theta}{\cos\theta}
  3. tan2θ+1=1cos2θ\tan^2\theta+1=\dfrac{1}{\cos^2\theta}

説明するのが送れましたが、sinθ\sin\thetaの2乗、つまりsinθ×sinθ\sin\theta\times\sin\thetaは「sin2θ\sin^2\theta」と書きます。sinのあとに”2″をつけるようにしましょう。

では順に3つの式を示していきます。
少し難しいかもしれませんが、よく読んでしっかり理解しましょう。

1. sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta +\cos^2\theta=1

先程の三角形をもう一度載せました。この三角形に三平方の定理を適用してみましょう。

すると、b2+c2=a2b^2+c^2=a^2になりますね。では、すべての数をa2a^2で割ってみましょう。

今度は、b2a2+c2a2=1\dfrac{b^2}{a^2}+\dfrac{c^2}{a^2}=1になりますね。この式は、(ba)2+(ca)2=1\left( \dfrac{b}{a}\right)^2 + \left( \dfrac{c}{a}\right)^2 = 1と書き換えられます。
この三角形では、sinθ=ca\sin\theta=\dfrac{c}{a}cosθ=ba\cos\theta=\dfrac{b}{a} でしたね。これをそのまま代入すると、sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta+\cos^2\theta=1が得られます。

2. tanθ=sinθcosθ\tan\theta=\dfrac{\sin\theta}{\cos\theta}

先程の三角形では、tanθ=bc\tan\theta=\dfrac{b}{c} と表されるのでした。
では、分母と分子を両方ともaで割ってみましょう。

すると、tanθ=b/ac/a\tan\theta=\dfrac{b/a}{c/a} となりますね。
b/ab/asinθ\sin\thetac/ac/acosθ\cos\thetaなので、そのまま代入してあげれば tanθ=sinθcosθ\tan\theta=\dfrac{\sin\theta}{\cos\theta} となります。

3. tan2θ+1=1cos2θ\tan^2\theta+1=\dfrac{1}{\cos^2\theta}

sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta+\cos^2\theta=1を、cos2θ\cos^2\thetaで割ってみましょう

すると、sin2θcos2θ+1=1cos2θ\dfrac{\sin^2\theta}{\cos^2\theta}+1=\dfrac{1}{\cos^2\theta} となりますね。これは、(sinθcosθ)2+1=1cos2θ\left( \dfrac{\sin\theta}{\cos\theta} \right)^2+1=\dfrac{1}{\cos^2\theta} と書き換えられます。
tanθ=sinθcosθ\tan\theta=\dfrac{\sin\theta}{\cos\theta} なので、これをそのまま代入すると、tan2θ+1=1cos2θ\tan^2\theta+1=\dfrac{1}{\cos^2\theta} となります。

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